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わたしを離さないで 

わたしを離さないで わたしを離さないで
カズオ イシグロ (2006/04/22)
早川書房
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わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
My Life Between Silicon Valley and Japan
などで、2006年のベストに挙げられていることもあって、読んでみる。
カズオ・イシグロの名作とされている日の名残りのほうは、実はよく分からなかった。(これはイシグロのおおきな特徴なのだが)語り口が抑制されすぎというか、傾斜に気付かないくらいものすごく緩やかな坂を下りていくような展開に、正直いらいらを覚えた。
そういうこともあって期待値がやや下がっていたという可能性はあるかもしれないものの、いやいや、やっぱりこれはスゴイ本ですわ。
やがて明らかになっていく衝撃の真実。それが、読み手にページをめくることを強いる。したがって、同様におそろしく抑制された筆致であるものの、「日の名残り」に比べて格段に読みやすくなっている(まあ、翻訳のクセもあるだろうが)。しかし、物語の深みは、明かされた真実そのものにあるのではなく、それが読者の心を抉って作った穴の奥にあるのだ。
上記2つのblogでも言われているように、一切の予備知識なしで読むべきだと考えるため、ストーリーは書かない。だから以下で僕が何を言っているのか分からないかもしれないが、それでも、書き残しておきたい。

・僕は日々悩む。「僕は、何をなすべきなのか、なぜ生まれてきたのか、そしてどこに行くのか。マルドゥック・ヴェロシティ風に言えば、自分の“有用性”を捜し求める。見つからない。暗闇。虚無。でも、悩みもがくことを、探すことを、やめれない。答えは無いけれど。
・他方、この物語に登場する彼ら/彼女らには、明確な“使命”がある。そのために、生き、死んでいく。明確な目的が、有用性がある。
・決定的な違い、のように思える。しかしそう断じることに違和感。本当にそうなのか?どちらであっても、ただ、懸命に生きようとしている。生きる。暗闇であってもなくても、明確な有用性があろうとなかろうと、等しく生きるために生きている。

で、月並みだけど、僕は強く思った。「元気付ける」ってタイプの物語じゃないからとても不思議なのだけれど。

・生きよう。辛いことばかりだとしても、自殺なんかしちゃいけないんだな。

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[2007/01/07 21:30] ブックレビュー | TB(0) | CM(0)

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